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クリニック通信

  • 公開済み: 2021年08月23日
  • 作成者: slca-kobe

222回「明確なゴール設定って必要ですね。」

こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。猛暑から急に涼しくなりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。オリンピックは見られましたか? 私はやはり卓球を見てしまいました。(逆に言うと卓球以外は全く見てないのですが…(^_^;)今年から始まった混合ダブルス、水谷・伊藤ペアのドイツとの準々決勝の大逆転、凄かったですね~。フルセットの2-9から6-9まで追い上げましたが6-10とマッチポイントを取られ、そこから4本連取でジュースに! 最後は16-14で大逆転勝利!! 最後まであきらめない姿勢が素晴らしかったです。そして決勝は最強の中国ペアをフルセットで8-0まで追い込み、その勢いで11-6で破って卓球初の金メダル!! やりましたね~。水谷選手曰く、卓球で中国に勝つのは陸上でボルトに勝つようなものらしいです。ほんとよく頑張った! その水谷選手、レーシック手術の後遺症で球の回転がほとんど見えてないらしいんです。それであそこまでのプレーができるのは、努力と精神力の賜物ですね。本当に感心してしまいます。(…って卓球に興味ない人にとってはどうでもいいですよねぇ。私も自分が興味ない競技では「日本人がメダルを取りました!!」ってニュースがあっても「え? そんな競技オリンピックにあったん?」みたいに思ってましたから。空手がオリンピックの競技になってるなんて初めて知りましたし、ましてやスポーツクライミングって何?って感じでした…(^_^;)。) さてオリンピックはともかく、本業のアンチエイジング研究について新しい報告です。以前から業者の人に依頼していた持続血糖測定器というものがようやく到着しました。今までは血糖値の測定と言えば病院での採血か、自宅でも毎回針で指先を刺して血液を出しての測定しかありませんでしたが、最近は便利な器械ができて「フリースタイルリブレ」という測定器は、なんと腕にセンサーを貼るだけで持続的に血糖値が測定ができるという優れものなんです。しかもスマホにアプリを入れればスマホをかざすだけで測定値が記録できて自分で見る事ができ、さらにクリニックのパソコンと連携すればクリニックでもそのデータが見られるんですねぇ。勿論この器械の本来の目的は、糖尿病患者さんの血糖値をモニターする事で、病状を管理したり治療に役立てる為の医療機器です。しかし、前回のクリニック通信でも書いた通り、現代の生活習慣病の始まりは「血糖値の異常な上昇から始まる」と言っても過言ではありません。そこで、糖尿病でなくても自分の血糖値を正しく数値で知る事で、糖尿病予備軍でないかを確認したり高血糖を防いだりする事は、アンチエイジングにとても大切なんですね。…って言うかそんな血糖値を普通に生活しながらリアルタイムでモニターできる事そのものが凄くないですか?? ちょっと前だったら検査入院をして何度も血液検査をしないと分からなかった血糖値が、小さなパッチを腕に貼るだけで日常生活にはなんら影響なくスマホと連携してリアルタイムで測定でき、その記録がずっと取れるなんて…本当にドラえもんの4次元ポケットから出てきたようなアイテムです。   ただ、その夢のようなアイテム…のはずだったんですが、実際の機材を自分で使ってみるとちょっと誇大表現じゃないの?って感じのところはありました。血糖を測るセンサー部分は腕に貼るだけという事だったんですが、実際には装着の時には小さな針を刺さないといけないという事が分かったんです。えーっ、そうなの!? 実はセンサーに付いている細い金属を体内に導入するために、装着の時だけ針を刺すんだそうです。それで2週間は連続して測定できるらしいので、いちいち針を刺すよりはましやけど…痛そうやなぁ。初回セットアップにはメーカーの人が来てくれたんですが、準備万端で構えてるので、今更試すのを止めるとも言えないし…しゃーない、試してみるか! 覚悟を決めて上腕の外側にセンサーを装着機で押し込むと、パチン!という音と衝撃だけで、ほとんど痛くありませんでした。ほっ…。これなら皆様に安心してお勧めする事ができそうです。良かった…。後はスマホにアプリを入れて、スマホをセンサーにかざすだけで血糖値が測定でき、PCにも連動する事ができます。血糖値を測定したら、食事や運動などのメモとコメントも入れられるようになっており、何を食べたらどれだけ血糖値が上がるかが一目瞭然。自然と血糖値が上がるものを食べるのを控えてしまいますよね。それをクリニックのPCにも連動できるので、生活習慣指導もとってもしやすくなります! 今のところ食事の糖質は記入できるけど、写真を取ったら自動計算…とまではいかないんですが、そういうアプリも研究中だとか。センサーは皮膚に密着するようにできており、そのまま入浴も可能です。いや…本当にこれは凄い発明だと思います。あと何年かすれば、脳波を含めたいろいろなセンサーをを体に付けたまま生活する事が普通になるかもしれませんね。(昔、SF映画で見た「嘘発見器」を体に埋め込まれるのだけは阻止したいですけど…(^_^;)。) さてメーカーの人が帰って、何か食べて血糖値の変動を見てみよう…と思い、まずは野菜ジュースを飲んでみました。実際にはセンサーは血液中の糖ではなく体液中の糖に反応するらしいので、実際の血糖値より10分程反応が遅れるとの事で、飲んだ直後の血糖値は97mg/dlでまだ上がっていないようです。ちなみにその野菜ジュースに含まれていた糖質は14g。でも食物繊維も入ってるので血糖値は上がりにくいはず…と思いつつ30分後に測定しようとすると、エラーが出て何回試しても測れません。あれ?? メーカーの人に連絡すると、「申し訳ありません。センサーが故障しているかもしれませんので、至急交換品を用意します」と言われました。ありゃ。また刺さないといけないのか…まぁ痛くはなかったけど面倒だなぁ。そう思いながら2時間後くらい後にもう一度試してみると、今度は測れました。しかし、その時の血糖値は162mg/dl。実際には1分ごとに血糖値を測定していて15分毎に自動で記録されているので、スマホをかざして測定するとそれまでの血糖値がグラフで出てくるんですが、なんと1時間前には血糖値が300mg/dl以上に跳ね上がっています。ええーっ? 血糖値高すぎてエラーやったん?? 野菜ジュース飲んだだけやのに? これほんまやったら完全に糖尿病やん。やっぱり器械が壊れてるのかな? 何回か測ってみると、夕食時は186,144,183。やっぱり高いなぁ。食事は桃とチーズの前菜・サラダ・レバーペースト・パプリカと椎茸のオリーブオイル焼き・ビールだったので、糖質を計算してみると合計25g。糖質制限食以下の量だったんですが…。   お盆休みもあり、代わりのセンサーが届くまで少し日にちがかかるという事だったので、翌日も何回か血糖値を測ってみました。すると何も食べていない時の血糖値は100前後で、普通に測定できているようです。豆乳(100mlに糖質2g)を飲んだ後は126、昨日と同じ野菜ジュースを飲んだ後は137と少し上がりましたが1時間程でまた90台に。あれ? 壊れてないの? 夕食は桃の前菜とパスタとサラダとワインで糖質は昨日より多い55gでしたが、150~160に上がった後、また下がってきました。昨日の血糖値は何だったんだろう? …そしてその翌日。夕方まで普通だった血糖値がまた200を超え、グラフでは300を超えている時も…。あ、もしかしたら…と思いついた事がありました。血糖値が異常に上がった日は、プラセンタとビタミンの点滴をした日だったんです。でも点滴の成分に糖は入っていないはず…。お盆でメーカーも休みだったので取り敢えず点滴の成分の詳細を調べたら、添加物として糖がわずかに含まれているビタミンがありました。そのビタミンと、糖がわずかでも含まれているかもしれないプラセンタなどの生物製剤を除いた残りのビタミン剤で点滴を作って実験してみましたが、やはり点滴後は血糖値が上がってしまいました。う~ん、なんでかな? お盆休みが明けて血糖測定器のメーカーに問い合わせてみたところ、センサーに酵素電極というものを使っているので、ビタミンCの点滴には反応して偽高値になる事があるとの事。何々? 酵素電極? 調べてみると、グルコースオキシダーゼという糖に反応する酵素を固定化した膜で酸素電極(溶液中の酸素濃度を測定する電極)を覆ってセンサーにすると、酵素反応で糖が酸化される時に酸素が消費され、固定化膜中の酸素濃度が下がって酸素電極の出力電流が減少するので、その減少量から糖を定量しているのだとか。フムフム。なんか難しいけど、その酵素に反応するものは糖と間違えて測定される事がある訳ですね。そうか、ビタミンCのせいだったのか~。そこで今度は、プラセンタだけの点滴をしてから血糖値を測ってみました。すると1時間後も血糖値は低いまま。良かった…。プラセンタの会社の社長K氏にも確認してみたところ、プラセンタには糖は含まれていないという事も分かりました。 …ちょっと難しい事を書きましたがが、きちんと安定して測定できるようになれば、この血糖測定器は滅茶苦茶役に立つと思われます。健康診断などで空腹時血糖値を測る機会はあっても、食後血糖値なんてなかなか測る機会はありませんよね。しかし食後血糖値を知る事はかなり重要なんです。食後の血糖値が急上昇と急降下を起こす状態を「血糖値スパイク」と言いますが、こうした血糖値の乱高下が血管にダメージを与えて動脈硬化を引き起こして心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなり、血糖値スパイクが続くと糖化が起こって老化も進んでしまうからです。血糖値スパイクには、インスリンの分泌が大きく影響しています。膵臓の老化や肥満などによってインスリンを分泌する能力が衰えると、分泌量が減ったり、分泌するタイミングが遅くなったりして細胞が糖を取り込むことができず、血糖値の急激な上昇を招きます(食後高血糖)。さらに急上昇した血糖値を抑えるために後からインスリンが大量に出てしまうと、今度は血糖値の急降下を招きます。この血糖値スパイクは、健康診断で測る空腹時血糖値の数値には現れないためなかなか発見されず、見逃されやすいんですよね。食後高血糖にもかかわらず、通常の健診では発見されないケースを「隠れ糖尿病」と言いますが、健診の数値が正常であっても、血糖値スパイクが起きている可能性はあるので要注意です。血糖値スパイクは自覚症状がほぼないので、気づいた頃には糖尿病が進行していた…という場合があるからです。血糖値スパイクを起こしやすい人の特徴として「炭水化物中心の食事が多い」「食べる速度が早い」「運動不足」「血縁者に糖尿病の人がいる」などが挙げられます。日本の糖尿病患者は糖尿病予備軍も含めると約2000万人と言われており6人に1人の割合なので、血糖値スパイクも他人事とせずに早い段階から予防に取り組んだ方が良い訳です。 さらにこの血糖測定器を使うと、何を食べたら血糖値が上がるかが一目で分かるので、血糖値スパイクを起こしにくい食べ物(いわゆる「低GI値」の食品)を実感を持って選ぶ事ができますよね。GI値というのは「グリセミック・インデックス(Glycemic Index)」の略ですが、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったもので、食品に含まれる糖質の吸収度合いや食後血糖値の上昇度を示す指数の事です。つまりこのGI値が高い食材を食べると血糖値が急上昇し、反対にGI値が低い食材を食べると血糖値は緩やかに上昇するという事です。通常、GIが70以上の食品を高GI食品、56~69の間の食品を中GI食品、55以下の食品を低GI食品と定義されています。GI値の高い食品を食べて急激に血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが多く分泌されますが、このインスリンは「血糖値を下げる」という働きの他に「脂肪を作る・脂肪の分解を抑制する」という働きがあるので、高GI食品を摂取してインスリンが多く分泌されると、糖尿病だけでなく肥満の原因にもなるんです。低GI食には、「肉・魚などの蛋白質」「乳製品」「澱粉質以外の野菜」などが挙げられます。逆に高GIな食品の代表はと言うと「炭水化物」。ご飯やパン、麺類などの主食と呼ばれる食べ物です。ただ、炭水化物の中でも白米やパンは高GI食ですが、玄米やコーンフレークは中GI食、そばやパスタ・押し麦や春雨などは低GI食です。ご飯やパンよりパスタの方が太りにくいと言われているのはこういう訳なんですね。果物も低GI食なので、甘い物が食べたい時はお菓子より果物の方が体にはいい訳です。もう少し研究をした上で、この血糖値センサーを使ったアンチエイジングのメニューを当院でも導入するつもりですので、また続報はこの通信でお知らせしますね。 ところで最近患者様の一人から「先生、最近はアンチエイジングに力を入れておられるようですが、美容の方はあまり力を入れられないのですか?」とご質問を頂きました。おっと…そうか、誤解されてしまわないようにきちんと説明しておかねばなりませんね。勿論、今までやってきた美容にも力を入れていきます。ただ、美容系の手技はどうしても外科的なアプローチが多いんですよね。確かにその場で分かりやすい効果が出るという意味では人気なんですが、私が何年もやってきて何千人という患者様を見てきた経験から申し上げると「体の内面が健康である人の方が美容施術を行った場合も効果が圧倒的に出やすいし、綺麗に仕上がる」のです。まぁこれは考えてみれば当たり前の話なのですが、同じカクテル注射でシワを消すような施術をしても、ご本人の皮膚の状態が良ければ当然ながら綺麗に仕上がります。そして、皮膚の状態が良い…というのは即ち健康な体であると言い換えても良いと思います。体が不健康なんだけど皮膚の状態だけは極めて良好…みたいな人はほぼいません。特に一定の年齢を超えると外科的な美容の手技は内科的なアンチエイジングを組み合わせていく方がずっと良い効果が出る訳です。(そして、健康になる事で文句がある人はいませんよね…(^_^)。)私は一定の年齢を超えた方が健康で美しく、そして生き生きとした生活ができるようにする事を目標としていますので、そういう意味で、外科的な美容手技と内科的なアンチエイジングの両面を取り入れていくという事にしている訳です。恐らくこれからは「美」と「健康」という事を切り離して考える事はなく、表裏一体であるという考え方が主流になると確信しています。 さてさて話は変わって、メトホルミンモニターの方のその後ですが…。今回のモニターの中で最も効果が出た最優秀賞のK様は、その後さらに痩せられて体重は-6.7kg、腹囲は-15㎝に! 優秀賞のKさんもさらに痩せ、体重は-7.7kg、腹囲は-10㎝になりました! Kさん(男性)はポッコリしたお腹だったのに腹筋が見える逆三角形の体型になって別人のようです。「今年は細身のTシャツ着れるようになってめっちゃ嬉しいです! ほんまに良かったです! 着れたらいいな~て思てた細身のスーツとか似合うようになったら、若なった気になりますもん。みんなにも若なったって言われますし!」と大喜び。「白髪も減ったんですよ! 前は3週間もしたらめっちゃ目立って来てたのに目立たんようになったし、美容院でも言われましたよ! シワも減ったし…」と、アンチエイジング効果も上々のようです。逆にKさんはあまりにもテンションがアゲアゲになってしまい、激しい筋トレを初めてしまいました。勿論筋トレそのものに反対する訳じゃないんだけど、メトホルミン内服中に激しい筋トレされると低血糖を起こすおそれがあるし、副作用の筋肉痛と紛らわしいからちょっと困るんだけどなぁ…(^_^;)。最初から激しい筋トレはしないようにって言ってたのに…。でも久しぶりに若返った自分を見ると、やる気の方が勝ってしまうようですね。   思えばオリンピックなどの競技でどうして人間があそこまで頑張れるのか…と言うと、競技の点数であったり、勝敗であったりという明確な目標やゴールが設定され、そこにどこまで自分が近づいているかがきちんと分かるからなんだと思います。人間って客観的な進歩の足跡が可視化され、速度が遅くても少しずつ近づいている事をきちんと実感できれば何でも継続できるんだなと思います。そして、結果はその人にやる気を起こさせてくれ、一旦目標をクリアできれば今度は自分で更に高い目標を設定して、その目標を目指してさらなる努力を続けていけるのだ…という事を、オリンピックを見ていても痛切に感じます。私も今後のアンチエイジングに対する取り組みは、できる限り患者様に数値による客観的な状況の可視化、目標の設定、そしてゴールへ到達する間の進捗がきちんと分かるような方法を取り入れて、患者様が自らの意思で継続できるアンチエイジング療法を確立したいと考えています。このメトホルミン療法にはタイプ別のコースも作り、血糖値モニターなどの新しい技術を取り入れて、遠隔地治療も始めようと思います。これからもどんどん進化させていきますので、乞うご期待!  

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