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クリニック通信

  • 公開済み: 2020年11月27日
  • 作成者: slca-kobe

213回「2020年はこれで決まりでしょ!」

こんにちは! 柴田エイジングケア・美容クリニックの柴田です。今年もあっという間に過ぎてしまって残り僅かになりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか? 今年は本当にコロナで大変な年でしたねぇ。でもそんな中、人の心を温かくした話題がいくつかありましたね。特に今年後半、前代未聞の大人気となった「鬼滅の刃」。その前に大人気だった「半沢直樹」が忘れ去られてしまうほどの人気で、ハロウィンの仮装でも「鬼滅ルック」が多く見られ、もはや社会現象と言ってもいいほど流行しています。私は普段テレビも映画もほとんど見ないんですが、あんまり人気でYahoo!ニュースでも連日話題になっているのでちょっと見てみようかなと思い、まずテレビアニメをネットで見てみました。するとすごく面白くて次には原作漫画に手を出してしまい、あっと言う間に全巻読んでしまいました…おかげで寝不足…(^_^;)。
劇場版の映画だけは我慢していたのですが、あの辛口評論家の友人Mが劇場版を見て「めちゃくちゃ良かった」と言いふらし、悪魔の囁きのように誘惑され…「そうだ!これはぜひ見て、クリニック通信で皆様にお知らせしないと…」と口実を作って(^_^)映画館に向かいました。考えてみれば、映画館で映画を見るのは2010年の宇宙戦艦ヤマト実写版以来10年ぶり。私は映画マニアとはほど遠いので、記憶にある限り映画館で見た映画と言えば、子供の頃父と一緒に見た名犬ラッシーとサウンドオブミュージック、大人になってからはゴーストとプリティウーマン(古っる~…)、そして宇宙戦艦ヤマト実写版くらいです。しかも一人で映画を見に行くのはこの年になって生れて初めて。ミント神戸のシネマの入り口が分からずウロウロ…。やっとたどり着いたら発券が機械になっててビックリ! 時代は変わるもんですねぇ。土曜日だったからか空席は10席ほどしかなく、前から2番目の席になったのでずっと見上げる形になって、首が痛くなりました。一応飲み物を持って行ったんですが、映画が始まると息を飲む場面ばかりで水を飲む暇もなく、終わった頃には喉がカラカラに…。近くの席の人も誰も何も飲まず、話もせずに画面に見入っていました。それ程映像に引きずり込まれる魅力があったんです。 「鬼滅の刃」の話をし出すと、まだ見ておられない方にはネタバレになると思いますので、「これから楽しみ」にしている方はこれ以上は読まずに、映画を見てから今回の通信はお読みくださいね…。

舞台は大正時代。炭を売る心優しき少年・炭治郎が家族を人喰い鬼に皆殺しにされ、唯一生き残ったものの鬼に変貌した妹・禰豆子を人間に戻すため、また家族を殺した鬼を討つため鍛錬し、鬼殺隊に入って鬼と戦う物語です。鬼殺隊とは鬼の撲滅を目的とする政府非公認の組織であり、お館様と呼ばれる産屋敷家の長が統括していて、鬼殺隊の剣士には階級があり「柱」と呼ばれる幹部級の隊士がいて、鬼の始祖である「鬼舞辻無惨」とその直属の部下である「十二鬼月」と呼ばれる12人の鬼をはじめとした人喰い鬼たちと戦うという筋書きです。剣士と同様鬼にも階級があり、十二鬼月は6人ずつ上弦・下弦に分かれ、それぞれに壱・弐・参・肆・伍・陸という順番がついています。 …これってなんか、すごく現代的な設定だと思いませんか? 私の世代の漫画なんて「スポ根」ものが全盛期で「パワハラ」「セクハラ」「モラハラ」は当たり前で、シゴキに耐えて耐えて、そして最後の最後でようやく甲子園の栄光を勝ち取る…って感じだったんですが、今は途中経過も細かく段階をつけて少しずつ数値が上がっていき、キャラクターの成長が数値を使って客観的に分かるような設定になっています。そう言えば、若者に人気のゲームは必ず「経験値」とか「エネルギー値」のような数値があって、それが少しずつ上がっていく事で、より大きな敵を倒していく事ができるようになってますよね。つまり、「最後の目標である甲子園に行けるのであれば、途中はどんな苦労もいとわない…地をはってでも火をくぐってでも突き進む」というのは昭和の価値観であって、現代は「最終目標も勿論重要だけど、そこに至るまでの『過程』がもっと重要で、それに『意味』や『意義』を感じられないとやる気起きないんだよねぇ…」って事ですね。そこを勘違いしてしまうと会社なんかでも「給料上げて欲しいだろ? だったら言う事聞けよ」というようなパワハラ体質になってしまい、そうところには若者は就職しないようです。給料はそこそこでも『やり甲斐』とか『仕事に意味を感じる』かどうかがより重要になってますね。昭和世代のオヤジからすると「あぁ…今どきの若者は扱いにくい!」って事になるんでしょうけど、人生の意義が「生命を維持して生き延びる事」から「生きている事は当たり前で、その上でより良い人生にする事」に変わったんだから、考えてみれば当たり前かもしれません。     話を戻しますと、原作は週刊少年ジャンプの2016年11号から2020年24号に連載されたもので、シリーズ累計発行部数は単行本22巻の発売時点で1億部を突破したそうです。アニプレックスがアニメーション企画を立ち上げ、2019年にアニメスタジオ・ufotableの制作によりテレビアニメ化されたらしいのですが、原作も面白いんですがテレビアニメはさらに画像が綺麗になり、動きや効果音・挿入歌も凄くよくできています。原作単行本の第1巻から、第7巻の途中までがテレビアニメ化されていますが、アニメ化されてから爆発的に人気が出たんだとか。なんでもufotableというアニメスタジオは、制作費は高いがクオリティーの高さではその業界でも有名なんだそうです。確かに作画や背景、丁寧な人間ドラマ描写の質が非常に高い気がします。効果的な動きと音響が加わる事によって、作品の質がすごく高まりますよね。動きがあると躍動感が出ますし、表情の細かな変化などもよく捉えられていて、登場人物の人柄や想いが伝わりやすいなと思いました。日本のアニメってほんとレベルが高いんですよね。また声優さんの声や話し方が登場人物のキャラクターにピッタリで、感動を伝えやすくしています。声優さんって本当にプロだなぁと感心してしまいます。 鬼滅の刃」の人気の理由は、「単なる勧善懲悪の物語ではなく、根底に流れる『愛』や『絆』、『人間の弱さ』や『せつなさ』が細かく描写されている奥の深さにある」とか「鬼が消えていく前に人間として生きていた時の記憶が走馬灯のように蘇って、それがとても切ない…」など、多くの所でいろいろ語られていますので、ここで私が改めて言うまでもないと思います。ネットを見てるとそれぞれの人達がそれぞれの「鬼滅への愛」や「鬼滅への解釈」を語っていますので、それらを斜め読みしているだけでも楽しいです。皆様も是非!
ただ、もし一つだけ鬼滅の面白さを上げるように! と言われると、私的には間違いなく「善逸君」になります。主人公の炭治郎はもちろんすごく優しくていい子だし、まじめな努力家で、鍛錬して剣士の操身術である「呼吸法」のうち、「水の呼吸」壱~拾ノ型、「ヒノカミ神楽」壱~拾弐ノ型といった多くの剣技を身に付けて、果敢に鬼に向かっていきます。しかし、善逸は普段は臆病で情けない、いわゆるヘタレです。女に騙されて借金苦に陥った所を柱であった祖父に救われ、剣士としての訓練を受けますが、「雷の呼吸」の六つの型のうち「壱ノ型」しか会得できなかったんだとか。しかし師である祖父に「一つできれば万々歳だ。一つの事しかできないなら、それを極め抜け」と言われて「雷の呼吸 壱ノ型・霹靂一閃」を極限まで磨き、雷光に例えられる疾さに至りました。作中当初はプレッシャーに弱く、緊張や恐怖が極限まで高まると気絶するように眠ってしまい、緊張から開放される事で本来の強さを発揮するというキャラです。しかもその強さも彼が気絶している時に現れるので、実は本人も自分が強い事に気づいていないようで、そのギャップがまたいいのです。決して優等生ではなくいつも臆病で自分の弱さを嘆いていますが、禰豆子が切られそうになった時は命がけで守ったりするところもあり、ヘタレの人格の時に不意に見せる強さと優しさも魅力的なキャラなんですよね。 実はこの善逸が、最近の鬼滅キャラクター人気投票では、炭治郎を抜いて一位だったそうです。 う…ん。やっぱり同じように思う人って結構いるんだな…となんか変に共感しました。(この歳になると何かに共感するとかあんまりないので、妙に嬉しい気持ちになりますね…(^_^)。この共感する感じがSNSの効用なのかな?)善逸君についてはちょっと面白い視点の記事をネットで見つけたのでご紹介。「『鬼滅の刃』を見た東大生が『我妻善逸こそ最も優秀である』と考える理由」というタイトルの記事です。現役の東大生が書いた記事なんですが、東大でも「鬼滅の刃」は大人気だそうです。

「鬼滅好きの東大生たちが最も注目しているキャラクターは、当然主人公の竈門炭治郎……ではなく、その仲間の我妻善逸なのです。このキャラの面白いところは『普段はヘタレなのに、いざという時は覚醒する』というところ。しかし僕ら東大生が『善逸こそ一番だ!』と考えるのは、実はここが理由ではありません。『鬼滅の刃』という作品において、我妻善逸こそ最も優秀なキャラクターであると僕ら東大生が考える理由は『一つの技術を極め続けているから』。それは僕ら東大生が、東大に入って真っ先に直面する絶望が『自分にはどうせ何もできない…』という事だからです。全国から優秀な人材が集まってくる東大という環境では、自分を完全に上回る超人に出会ってしまうことだって少なくありません。そのため自分の存在意義を見失ってしまうような人も多々います。善逸の戦う姿はそんな僕らに勇気を与えてくれるものでした。僕らは『自分よりも他人の方が優れている』というだけでも心が折れてしまうのに、彼はさらに『自分が圧倒的に劣っている』という状況に置かれていました。それでも自分にできる事だけを磨き続け、過酷な戦いに身を投じる選択をした善逸の心の強さに僕たちは惚れこんでしまったのでしょう。『できない事は無理にやらず、できる事だけを誰にも負けない程に極める』口に出すのはとても簡単ですが、実行するのはとても困難な事でもあると思います。しかしこの一見単純そうに見える答えを実行できる人こそが、社会に出ても成功できる人なのかもしれません」

…なるほど。私の知り合いでも娘さんが東大に入ったのですが、やはり「最初に感じたのは挫折感だった」と言っていました。東大に入る前までは地元の高校で普通に1番の成績で、向かうところ敵なし…って感じだったのに、東大に入るとそんなレベルの人はわんさかいて、更に「超ド級天才」みたいな奴がいる事が分かって一気に自信を喪失し、自分の存在価値すら見失いそうになったんだとか。善逸君はそんな東大生にも勇気を与えるキャラなんですね。 さて、劇場版アニメはテレビアニメの続きで、炎柱・煉獄杏寿郎と炭治郎・禰豆子・善逸・伊之助が無限列車を乗っ取った眠りの術を使う鬼=下弦の壱・魘夢を倒し、乗客200人の命を救うというストーリーです。劇場版はテレビアニメよりさらに迫力が増し、動画も音響もさらに良くなって、制作陣も相当気合を入れたんだろうなと思われる素晴らしいものになっていました。そしてこれを見ると、誰もが煉獄杏寿郎の大ファンになってしまうんではないでしょうか。煉獄さんは8両編成の列車の5両を鬼から守り、炭治郎たちに的確な指示を出して魘夢を倒し、乗客全員の命を救うという使命を果たしましたが、最後に現れた上弦の参・猗窩座と戦い、その卓越した戦闘能力や剣技と精神性を絶賛して「鬼になろう」という猗窩座の誘いを断って、最期まで人間として戦います。その煉獄さんの人間性が凄くよく表現されていて、カッコよすぎて感動ものでした。「鬼になれば老いる事も死ぬこともなく、鍛錬し続けてもっと強くなれる。鬼になろう杏寿郎」と誘う猗窩座に対し、煉獄さんは「老いる事も死ぬ事も、人間という儚い生き物の美しさだ。老いるからこそ死ぬからこそ、堪らなく愛おしく尊いのだ」「俺は俺の責務を全うする!! ここにいる者は誰も死なせない!!」と宣います。…ひゃ~…カッコいい!! 燃えるぅ!! 本当はこの映画の最後にはもっともっと感動的なシーンがあり、心に残るセリフもあって書きたくて書きたくてしょうが無いんですが、やっぱりもし映画を見ていない人がこの通信を読んでしまうと申し訳ないので、映画の中身の紹介はここまでにしますね。あぁ…心残り…。 ところで、先に出てきた愛すべきキャラの善逸君なんですが、映画の中ではほとんどと言っていいほど活躍しません…(^_^;)。でも不思議となくてはならないキャラなんですね。主人公である炭治郎と、映画では煉獄杏寿郎が伝統的な少年漫画の正義の味方キャラで、「悪をくじき弱きを助ける」という「水戸黄門」や「遠山の金さん」から永遠に続く伝統的正統派であるのに対して、善逸君は絶対に現代の漫画でなければ愛されないキャラなんです。主人公である炭治郎は勿論挫折を経験し、挫折を乗り越えて更に鍛錬して強くなり、大きな敵を倒していくという「王道」を行くキャラなんですが、善逸君は基本的に挫折したままで挫折から立ち直っていません…(^_^)。時折めちゃくちゃ強くなる時があるんですが、それも恐怖で意識を失った時に出てくる「第ニの自分」みたいなもんで、覚醒した時は本人はほぼ覚えていません。つまり自分の中に本当は強い自分がいる事すら自分では分かってないんです。言っちゃなんですが、彼が最も現実の私達に近いキャラクターなんですよね。「挫折を経験し、挫折を乗り越えて更に鍛錬して強くなり、大きく成長する」ってそりゃ理想なのは誰でも知ってますよ。でも人生においてそんな人って本当に何人くらいいるんでしょう?? 人生のステージでスポットライトが当たる人なんて本当に一握りしかいないって事は、もう皆分かってるんですよね。それでも今まで伝統的にそのようなキャラクター設定の漫画の人気がずっと続いていたのは、「理想」と割り切って自分の中で「妄想」を膨らませて遊んでいたんだと思います。でも実際の人生って「愚直に一つの事をやり続けてきただけの人」が、スポットライトは当たらなくても良い人生である事が多いんじゃないかって思いませんか? そしてそれを素直に肯定するような流れが現代は出てきたんだな…と実感します。一つの事を愚直に続けて、それしかできなかったらそれを磨いて、本当はそれが自分を輝かせているんだけど、それすら自分は意識した事がない…サウイフモノニワタシハナリタイ。これって現代の「雨ニモマケズ」(宮澤賢治)なんじゃないかなぁ…って思います。 そして私も本当にそのような生き方ができれば最高だと思います。クリニックを自分で始めて20年近くになりますが、いつも「一体何ができたんだろう? 意味がある事が何かできたんだろうか?」と思う事ばかりです。結局残っている自負は「自分のできる事を愚直に続けてきただけ」という事しかないんですよね。これからもそれしかできないと思いますが、皆様に支えていただいてここまでこられた事には本当に感謝しかございません。これからも変わらぬご支援をお願い致します…m(__)m。 今回は鬼滅一色で、ご存じない方には申し訳ありませんでしたが、アニメ・映画共に一見の価値はあると思います。しかしこの物語がこれほど人気なのは、「人としてどう生きるべきか、どう死ぬべきか」という事に共感する人が多いという事で、まだまだ日本も捨てたもんじゃないなと思いました。もし皆様の中で「鬼滅」をご覧になった方がおられたら、是非お声がけください。一緒に語りましょう…(^_^)。

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